競馬の高額配当の税金はいくら?知っておくべき3つの知識を紹介

競馬・税金

競馬では払い戻し金額に対して税金がかかります。そのことをご存知の方はおそらくたくさんいらっしゃると思いますが、実際にどのくらい税金がかかるのか計算したことがあるという方は少ないのではないでしょうか。

競馬の税金は馬券の買い方によっても「一時所得」であるか「雑所得」であるかの違いがあります。

この2つにどんな違いがあるのかというと、違いはいくつかありますが最も大きな違いが支払う税金の差です。

この記事では高額配当にかかる税金についての他、競馬の税金について知っておくべき知識についてもご紹介させていただきたいと思います。

競馬の税金について知りたいという方は参考にしてみてください。

4億円の高額配当にかかる税金はいくら?

競馬で高額配当が出る馬券といえば3連単馬券でしたが、現在では新しく登場したWIN5が人気ですよね。

過去には4億円を超える超高額配当を手にした人もいるWIN5ですが、ここまでの高額配当となると気になるのがその税金です。

宝くじの場合、購入する時にも換金する時に税金はかかりませんし、当選したお金についても非課税として法律で決められているため税金は取られません。

しかし、ギャンブルの場合は払い戻し金額が課税対象となります。4億円にもなれば、その税金の額も相当なものになります。

なお、この場合は雑所得ではなく一時所得として計算します。計算式は「(馬券の払い戻し金額ー当たった馬券の購入金額ー50万円)÷2」です。(50万円は特別控除額)

払い戻し金額が4億円、そのために購入した馬券金額が400万円だと仮定して計算してみます。

[400,000,000(払い戻し金額)ー4,000,000(的中馬券購入代金)ー500,000(特別控除額)]÷2=197,750,000円

上記のように、197,750,000円が一時所得となります。そして、この額にさらに「最高税率45%」がかかり、「復興特別所得税2.1%」が上乗せされ、「住民税」もかかります。

競馬の場合、収入は年間の総獲得金額、経費は使った馬券代です。
また、課税対象額に応じて税る税率も変わってきます。

例えば課税対象額が150万円の場合、税率は5%になるので、収める税金は
1,500,000 × 0.05 = 75,000
となり、7万5千円を税金として納めることになります。

引用元:競馬で儲けたとき、税金を納めないとバレる?その現状とは?

今回は購入した馬券金額を400万円と仮定しましたが、400万を一度購入しただけで4億円を的中させたとは考えにくいです。それ以前も馬券を購入していることを考えれば、その分利益は少なくなると考えられます。

競馬の税金について知っておくべき3つの知識

高額配当を受け取った場合、想像以上に税金がかかるということがおわかりいただけたのではないでしょうか?

ここまで配当金額が大きくなれば、税金を申告しなければほぼ確実に国税局に見つかり、追徴課税が発生することになります。

本来支払うべき税金にさらに加算されて税金を支払う必要が出てくるため、負担は非常に大きなものとなります。

うっかり忘れてしまったという場合でも税金は取られますから、忘れないように申告を行いしょう。

ここからは競馬の税金について知っておくべき知識をまとめてご紹介していきたいと思います。

50万円以上で税金がかかる

競馬では税金がかかりますが、すべての場合で税金がかかるわけではありません。

確定申告をしなければいけないのは払い戻し金額が50万円を超えた場合のみとなっています。50万円未満であれば、競馬で払い戻し金額を受けていても税金を支払う必要はありません。

ただしこの50万円というのは1回の馬券購入ではなく、年間で50万円未満ということです。

競馬で馬券を頻繁に買っているという人であれば年間で50万円を超えてしまうという人は少なくないのではないでしょうか?その場合は税金を支払う必要があり、確定申告をしなければいけないので覚えておきましょう。

とはいえ、競馬の収支を管理しているという人は少ないですよね。いくら分馬券を購入したのか、払い戻し金額はいくらだったのかなど、記録しておくとのちのち大きな払い戻しを受けた時の計算が簡単です。

また、収支管理は自分の回収率の把握にもつながりますので、回収率を高めたいとお考えの方にもおすすめです。

ハズレ馬券は原則経費にはできない

競馬の馬券を考える時に忘れてはいけないのが「経費」についてです。

競馬のハズレ馬券を経費として計上できるのかできないのかという馬券裁判がメディアに取り上げられて大きな話題になったことは記憶に新しいですよね。

2015年、最高裁が「ハズレ馬券は経費に含める」と決定したことは大きな話題になりました。この男性は30億1000万円の配当を得ていましたが、馬券購入代金が28億7000万円だっため利益は1億5000万円となります。

しかし、配当が一時所得として見なされていたため5億7000万円という、利益を遥かに上回る課税額が求められていたのです。

ですが裁判でハズレ馬券も経費として認めるということになり、一時所得から「雑所得」として取り扱われたことで脱税額は5億7000万円から5200万円まで減少。

ハズレ馬券を経費として含めることができればいかに税金を節約可能かがはっきりわかりますよね。

このケースが話題になったことで、ハズレ馬券も経費にできるとして馬券購入をしている人もいるようですが、ハズレ馬券が経費として認められるのは特例であり、原則として一時所得として扱われるため、ハズレ馬券は経費に計上できません。

ハズレ馬券を経費として計上できるのは競馬の払い戻し金額を「雑所得」と見なせる場合ですが、これは一般の競馬ファンのような馬券の買い方ではなく、投資のように利益を求めるために継続的に馬券購入を行っていた場合に限られます。

ハズレ馬券裁判で勝訴した例もいくつかありますが、その逆に、敗訴となりハズレ馬券が経費として認められなかったケースもあります。

敗訴になれば当然、求められているだけの税金を支払う必要がありますから、大きな負担となってしまうのです。

競馬場などでは本人確認を行わない

では競馬で50万円を超える払い戻し金額を受け取っていれば確実にバレてしまうのかといえばそうではありません。

実際、2015年の調査では公営ギャンブルでは8割が税金未納であるということがわかっています。

税金を申告していないことがどんな場合にバレてしまうのかというと、それはインターネット上から馬券を購入した場合などです。

この場合、予想が的中すれば予め登録していた銀行口座に払い戻し金額が振り込まれます。税務署は個人の銀行口座をチェックすることができますから、大きな金額が入金されればすぐにわかります。

高額配当が出るWIN5の場合、インターネット上から購入するか、UMACAという本人確認が必要なカードを使用しなければ購入できません。つまり、WIN5ので高額配当を的中させた場合には税金の申告をしなければバレてしまいます。

ですが、競馬場やウインズでは本人確認を行いません。機械か窓口での払い戻しとなっているため、税務署は誰がいくら配当を受け取ったのかを把握することができないのです。

まとめ

競馬で高額配当の払い戻しを受けた場合の税金についてや、競馬の税金について知っておくべき知識についてご紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?

払い戻しを受ける配当が大きくなればなるほど、税額は大きくなりますが、基本的に一時所得となり、雑所得とは見なされないためハズレ馬券は経費として計上できないため注意しましょう。